長野県千曲市教育委員会、市内13校の小中学校が利用する 統合ファイルサーバーにNetApp FAS2720Aを採用
文科省「GIGAスクール構想」に伴う、動画・画像などの大容量データに対応
運用効率化とバックアップ時間短縮を実現し、データ削減機能により高効率化を実現
ITインフラのソリューション・ディストリビューターである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、長野県千曲市教育委員会が市内13校の小中学校が利用する統合ファイルサーバーの再構築プロジェクトにおいて、ネットワールドが提供するNetApp社製ストレージ「NetApp FAS2720A」(以下、FAS2720A)が採用され、本格稼働開始したことを発表します。
千曲市教育委員会では、各学校で管理する校務データなどを、市役所内に設置した統合ファイルサーバーで集中管理していましたが、当初のファイルサーバーは、Windowsサーバー2台とSANストレージによる冗長構成を組んでいたために管理対象が増えてしまい、運用に多くの工数を要し、バックアップに何日も掛かるなどの課題がありました。
そこで、まずは、2016年に「NetApp FAS2520A」(以下、FAS2520A)を導入しました。
その後、文部科学省が主導する「GIGAスクール構想」がスタートして、動画や画像などの大容量データを取り扱う機会が急増し、ストレージの容量が逼迫してきたことから、旧システムの切り替えのタイミングで、新シリーズの上位モデルであるFAS2720Aで統合ファイルサーバーを再構築しました。
新しい統合ファイルサーバーは、容量が従来の2倍に増強されたFAS2720Aを2台採用。1台をメイン用、1台をバックアップ用とし、両筐体間で「SnapMirror」によるレプリケーションを行っています。
現在、教職員の校務データや児童・生徒に提示するデジタル教材、パソコン教室用データなどのデータを管理しており、市内13校の小中学校に勤務する約450名の教職員と約4,400名の児童・生徒が、これらのデータを活用していますが、NetAppの専用OSである「NetApp ONTAP」(以下、ONTAP)は、特にNAS用途において動作が非常に軽快で、アクセスが集中する朝夕の時間帯でも、レスポンスが低下することなく、快適な作業環境を提供しています。また、データ削減機能によりデータ容量を約30%削減、高効率化も実現しました。
システムの提案と構築は、ネットワールドのパートナーであり、長野県内の自治体や学校にNetApp製品の導入実績が豊富なエプソン販売株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 鈴村 文徳)が担当し、提案時から導入後にわたり、NetApp製品に精通しているネットワールドの支援が高く評価されました。
◆ 導入の背景と選定のポイント
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長野県北部にあり人口約6万人の千曲市の教育施策を支えている千曲市教育委員会では、学校教育におけるICTの利活用を重要なテーマに掲げ、子供たちが楽しく学べる学校を作るための環境整備を進めてきました。その一環として、従来は各学校で管理していた校務データなどを、市役所内に設置した統合ファイルサーバーで集中管理する方法に変更し、障害発生時の迅速な対応や情報漏えい対策を強化し、現場の教職員の利便性向上や運用負担の軽減を図りました。
しかし、このファイルサーバーは、当初、Windowsサーバー2台とSANストレージクラスターによる冗長構成を組んでいたために管理対象が増えてしまい、運用に多くの工数が必要であり、バックアップに何日も掛かるなどの課題があったため、2016年にFAS2520Aを導入しました。
NetAppのOSであるONTAPが提供するCIFSサービスは、Windows端末との相性も良く安定運用が望めること、一筐体内でデュアルコントローラー構成となっており、電源・ファンモジュールも冗長化されていること、「Snapshot」機能による高速オンラインバックアップや、筐体間レプリケーション機能「SnapMirror」によるデータ保護などが選定のポイントとなりました。バックアップ時間を劇的に短縮できたほか、導入以来障害などのトラブルも皆無で、教員の校務や子供たちの学びをしっかりと下支えする環境が整いました。
その後、文部科学省が主導する「GIGAスクール構想」が2019年に開始されたことで、動画や画像などの大容量データを取り扱う機会が急激に増加し、ストレージの容量が次第に逼迫してきました。
そこで、FAS2520Aが運用期間を終えるのを機に、これらの課題を解決し、より快適なファイルサーバー環境を実現するために、新しいシリーズの上位モデルであるFAS2720Aで再構築。過去6年間にわたる安定した稼働実績と優れたパフォーマンスを評価して、再構築においてもNetApp製品が選ばれました。
◆ 新システムの概要と導入効果
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新しい統合ファイルサーバーは、容量が従来の2倍に増強されたFAS2720Aを2台採用。1台をメイン用、1台をバックアップ用とし、両筐体間で「SnapMirror」によるレプリケーションを行っています。
リプレースにあたっては、全学校に不要ファイルの削除を呼びかけると共に、校務データ/フォルダリダイレクトのサイズを一覧表に抽出。これを元に、大容量ファイルの削除依頼を、個別の学校・教員に対して実施しました。日ごろから教員との密接なコミュケーションを心掛けているからこそ、スムーズに取り組みを進められたといえます。
現在、新しい統合ファイルサーバーでは、教職員の校務データや児童・生徒に提示するデジタル教材、パソコン教室用データなどのデータを管理しており、市内13校の小中学校に勤務する約450名の教職員と約4,400名の児童・生徒が、論理的に分割された環境内で毎日これらのデータを活用しています。ファイルサーバー専用OS であるONTAPは、動作が非常に軽快で、移動プロファイルへのアクセスが集中する朝夕の時間帯においても、レスポンスが低下することもなく、現場の教職員からも、校務作業や動画データ編集がストレスなく行えると好評を得ています。
新環境では運用も見直し、「Snapshot」で朝夕1回ずつのタイミングでデータを取得しています。90日分のデータが保持されているので、誤消去などのトラブルがあった場合も問題なく対応できます。
また、GIGAスクール構想により教育環境のデジタル化が進み、データの大容量化が加速しましたが、この点でもネットアップ製品が大きく貢献しています。ONTAPには、データ重複排除・圧縮機能が標準機能として実装されています。4400名の生徒が利用する教育コンテンツには、同一データ(同一ブロック=ストレージが管理するデータ単位)も多く、約30%のデータ削減が実現でき、実容量よりも多いデータを格納可能となりました。
教育現場におけるICT活用の取り組みは、今後もますます拡がっていくと考えられますが、千曲市教育委員会では、そうした動きにいち早く対応し、これからの時代に向けた教育環境整備をさらに進めて、子供たちの学びや教職員の働き方改革に寄与したい考えです。
◆ 千曲市教育委員会について
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https://www.city.chikuma.lg.jp/kosodate_kyoiku/kyoiku_iinkai/index.html
所在地:長野県千曲市杭瀬下2-1
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■ 株式会社ネットワールドについて
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https://www.networld.co.jp/
株式会社ネットワールドは、ITインフラストラクチャーのソリューション ディストリビューターとして、クラウド コンピューティング時代の企業IT基盤を変革する技術製品と関連サービスを提供しています。サーバー、ストレージやネットワーク、そしてアプリケーションやデスクトップの仮想化に早期から取り組み、次世代のITインフラストラクチャーのあるべき姿をリードしています。
株式会社ネットワールド
マーケティング本部 広報担当 蔦谷(つたや)
E-mail:pr@networld.co.jp
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