3DCGアニメーションのサンジゲンが、制作用ストレージをDell EMC Isilonで全面刷新
加速するデータの増大に対応すべく、高パフォーマンスと柔軟な拡張性を備えた信頼度の高いストレージ基盤を確立。
監視・分析ツール「InsightIQ」で、運用管理工数を 1 / 10以下に削減
ITインフラのソリューション・ディストリビューターである株式会社ネットワールド(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 森田 晶一)は、3DCGアニメーション制作会社の株式会社サンジゲン(本社:東京都杉並区、代表取締役:松浦 裕暁)が、制作用ストレージの刷新・統合プロジェクトにおいて、Dell EMC社製スケールアウトNAS「Dell EMC Isilon」(以下、Isilon)を導入し、本格稼働開始したことを発表します。
サンジゲンでは、昨今の3DCG増加により一作品のデータ量が旧作品の約2倍にも増加し、増え続けるデータへの対応が大きな課題となっていました。さらに、旧環境ではWindowsベースのファイルサーバーを使用していたため、拡張時の対応工数・日々の管理工数の増加、シングルコントローラーによる性能低下が今回の刷新のきっかけとなりました。
その課題を解消すべく採用されたのはCG/映像業界での定評がある、Dell EMC Isilonです。Isilonは、コントローラーとストレージが一体化したノードで構成されており、ノードの追加を行うことで性能・容量をリニアにスケールアウトできます。他製品と比較し、同じ性能を1/4以下のスペースで実現できることが採用の大きなきっかけとなりました。実際に導入した結果、容量面においては重複排除機能により約60%もの容量削減となり、性能面では、約150名のユーザー、約120台レンダリングサーバーの環境においても満足できる性能が確保され、ストレージのボトルネックも完全に解消されました。
さらに、管理面においてもIsilonの監視・分析ツール「InsightIQ」を利用する事で、履歴も含めた性能分析が可能となり、問題発生時に迅速に原因を特定できる環境が実現しました。これにより管理工数が1/10程度となりました。サンジゲンでは、今後、Isilonへのストレージ統合を更に進め、Isilonの遠隔レプリケーション機能「SyncIQ」の活用も検討する計画です。
システムの提案・導入は、ネットワールドのパートナーである株式会社Too(本社:東京都港区、代表取締役社長 石井剛太)が担当し、ネットワールドの充実した技術支援が高く評価されています。
◆ 導入の背景と選定のポイント
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サンジゲンは、2006年の創業以来、数多くの人気作品の制作に参画し、現在では全国5ヶ所にスタジオを展開するなど、日本アニメ業界のリーディングカンパニーとして躍進を続けています。最先端の映像作品を創り上げるために、制作環境の整備・拡充も意欲的に推進してきましたが、昨今は、一作品あたりのデータ量が年々増加し、直近の作品でも旧作と比較して約2倍に増えており、さらに、3DCGの容量増加に比例して後工程のデータも増加することから、ストレージ環境の刷新が課題となっていました。
旧環境ではWindowsベースのファイルサーバーでシステムを構成していましたが、拡張などを行う際の対応が非常に面倒で、シングルコントローラーである点が性能向上のボトルネックとなり、管理対象の台数の増加に伴い運用管理負担が増大していました。また、スナップショットを取ると顕著にパフォーマンスが劣化するといった問題も抱えていました。
そこで、アーティストが作成した3DCGマスターデータの保存や、各種のアニメーション素材を合成する撮影業務などに用いるストレージにIsilonを採用しました。Isilonは、CG/映像業界での採用実績が豊富で、コントローラーとストレージを一体化したノードを追加していくことで性能と容量をリニアにスケールアウトすることができます。また、広大なストレージ空間をワンボリュームとして利用できるため、大容量の3DCGデータを快適に活用することも可能で、耐障害性の高さも選定のポイントとなりました。さらに、Isilonは、他社製品と比較して、同じ性能を1/4以下のスペースで実現できる点も大きな決め手になりました。現在、制作用のシステム群をデータセンターへ移設する検討を進めているため、その際のコスト削減にも役立ちます。
◆ 導入後の効果と今後の展開
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新しいシステムは、高パフォーマンスモデル「Dell EMC Isilon H400」4ノードで構成されています。現在、約150名のユーザーが利用し、レンダリングサーバーは約120台に上りますが、旧環境ではファイルを開く際に5分程度掛かることもありましたが、新しい環境では、性能面での不満は全く感じないとのことです。
旧環境からのデータ移行も含めて、導入作業も非常にスムーズでした。Isilonは、新規ノードの追加と旧ノードの撤去を行うだけで、無停止でマイグレーションが行えるため、次回以降の更新時にも、制作業務に影響を及ぼすことなくストレージ更新が行えると期待されています。
CG制作では、一度作成したデータを撮影や編集など複数の業務で利用するため、同一データが様々なところに存在しますが、Isilonの重複排除機能の効果が非常に大きく、約60%の容量を削減できています。旧環境のデータを移行しても十分な空き容量が確保できたため、以前は別のストレージで運用していた制作途中のチェック用データや過去作品のライブラリーデータ、映像を描画するレンダリングサーバーの書き出しデータなどもIsilonに統合できました。
また、Isilonの導入により、運用管理に掛かる工数は、以前の1/10以下に減った印象とのことです。例えば、以前は各ストレージの状況をチェックするのが非常に大変でしたが、Isilonで提供される無償の監視・分析ツール「InsightIQ」により、現時点の情報だけでなく、これまでの履歴も含めた形で性能分析などが行えるため、問題が発生した場合でも迅速に原因を特定できます。
さらに、Isilonのスナップショット機能である「SnapshotIQ」により、万一のデータ誤消去などに備えて、30日分のスナップショットを保持してデータ保護を行っていますが、以前のように、スナップショット取得時に性能が劣化するようなこともありません。
サンジゲンでは、今回の3DCGマスターデータ保存、アニメーション素材を合成する撮影業務に加えて、特殊効果用レンダリングサーバーの書き出し先や、現在は専用ストレージを利用している編集システムなどもIsilonに統合する計画です。また、Isilonの遠隔レプリケーション機能「SyncIQ」を活用して、Isilonに集約したデータの災害対策も検討する予定です。
◆ 株式会社サンジゲンについて
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http://www.sanzigen.co.jp/
所在地:東京都杉並区上荻1-2-1
事業内容: TVアニメ、劇場アニメ、オリジナルビデオアニメ等、元請作品ならびに下請作品における3DCGアニメーション制作。2D3Dモニターグラフィックス制作、コンポジット、編集業務。
◆ 株式会社Tooについて
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http://www.too.com/
本 社:東京都港区虎ノ門3-4-7
事業内容:デザイン・出版・編集・印刷・CG・映像分野における画像処理機器の開発・製造・販売・保守及びシステムインテグレーション、コンピューター用品の販売、OA機器・OA用品の販売、技術サービス及びサポート、デザイン用品及び機器の開発・製造・販売
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■ 株式会社ネットワールドについて
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https://www.networld.co.jp/
株式会社ネットワールドは、ITインフラストラクチャーのソリューション ディストリビューターとして、クラウド コンピューティング時代の企業IT基盤を変革する技術製品と関連サービスを提供しています。サーバー、ストレージやネットワーク、そしてアプリケーションやデスクトップの仮想化に早期から取り組み、次世代のITインフラストラクチャーのあるべき姿をリードしています。
株式会社ネットワールド
マーケティング本部 広報担当 蔦谷(つたや)
TEL:03-5210-3911 E-mail:pr@networld.co.jp
- 業種
- コンピュータ・通信機器
- カテゴリ
- その他
- 関連情報URL
- https://www.networld.co.jp/casestudy/2019/dellemc_sanzigen/