【取材】木本旭洋氏が語る「IT資格問題集の森」を立ち上げた思いとは
Webコンサルティング事業で着実に実績を伸ばす株式会社イールドマーケティングが、新たな領域への挑戦を開始した。それが、完全無料のIT資格総合学習応援サイト「IT資格問題集の森」だ。学習コンテンツの収益化が当たり前となった現代において、なぜ同社は「完全無料」、しかも「登録不要」という、ある種ビジネスの常識に逆行するかのようなサービスを立ち上げたのか。その背景にある哲学と、日本のDXの未来にかける熱い思いを探るべく、我々は創業者であり代表取締役の木本旭洋氏に話を聞いた。
インタビュアー(以下、Q):本日はお忙しい中ありがとうございます。早速ですが、今回リリースされた
「IT資格問題集の森」
https://shikaku-mori.com/
非常に画期的なサービスだと感じています。まずは、このサービスを立ち上げようと思われた、根本的なきっかけからお聞かせいただけますでしょうか。
木本氏(以下、木本): こちらこそ、ありがとうございます。きっかけは、私自身の原体験に深く根差しています。もともと私自身もIT業界の一人のエンジニアとしてキャリアをスタートし、スキルアップやキャリアチェンジの節目で、数多くのIT資格に挑戦してきました。その過程で痛感したのが、学習、特に実践的な問題演習を行うための「見えない壁」の存在でした。
良質な参考書や問題集は一冊数千円しますし、資格の難易度が上がれば複数の書籍を買い揃える必要も出てきます。これは学生や若手社会人には決して小さくない負担です。オンラインの学習プラットフォームも便利ですが、その多くは月額課金制で、継続的なコストがかかる。私自身、「もっと手軽に、質の高い問題に数多く触れることができれば、もっと効率的に合格できたのに」と感じる場面が何度もありました。
そして周りを見渡せば、同じような悩みを抱える同僚や後輩たちがたくさんいたのです。経済的な理由で最初の一歩を踏み出せなかったり、情報収集がうまくいかずに古い情報で勉強してしまったり…。『学びたい』という純粋な意欲が、金銭的なハードルや情報の非対称性によって阻害されている。この状況は、個人の成長機会を奪うだけでなく、日本のIT業界全体の発展にとって大きな損失ではないか、と強い問題意識を抱くようになったのが、すべての始まりです。
Q:「完全無料」そして「登録不要」という点に、その問題意識への答えが表れているのですね。とはいえ、ビジネスとして継続させていく上では、非常に大胆な決断だったのではないでしょうか。
木本: おっしゃる通り、社内でも議論がなかったわけではありません(笑)。しかし、私たちの結論は一貫していました。このサービスは、短期的な利益を追求するためのものではない、と。私たちの本業はWebコンサルティングですが、その事業を通じて多くの企業のDX推進をご支援する中で、日本社会が直面する深刻な「IT人材不足」を肌で感じています。どれだけ優れた戦略やツールがあっても、それを使いこなす「人」がいなければ、変革は絵に描いた餅で終わってしまいます。
だからこそ、まずはIT業界を目指す人、IT業界でさらに成長したいと願う人の裾野を広げ、学習のハードルを徹底的に取り払うことが、何よりも優先されるべきだと考えました。これは、一企業としての利益追求というよりも、IT業界に身を置く企業としての社会的責任(CSR)に近い感覚です。まずはこの「森」で多くの人に学んでもらい、素晴らしい人材が育っていく。その結果として業界全体が活性化すれば、巡り巡って私たち自身のビジネスにも良い影響が返ってくる。私たちは、そうした長期的な視点での「価値の循環」を信じているのです。
Q:サイトを拝見すると、「勉強方法」や「試験対策」といった読み物コンテンツも非常に充実しているのが印象的です。
木本: ありがとうございます。そこは、私たちが特にこだわった部分の一つです。資格学習者が最初にぶつかる壁は、実は「何を勉強するか」以前に、「どうやって勉強すればいいのか分からない」という点だったりします。闇雲に分厚い参考書を読み始めて挫折してしまったり、非効率な学習で時間を浪費してしまったり…。
そこで「IT資格問題集の森」では、問題という「点」の学習だけでなく、合格までの道のりという「線」で学習者をサポートすることを目指しました。例えば、合格者が実際にどのようなスケジュールで学習を進めたのか、どの参考書が役に立ったのか、試験当日はどのように時間配分をしたのか、といった具体的なノウハウです。こうした「先人の知恵」に触れることで、学習者は安心して、そして最短距離でゴールを目指すことができる。私たちは、問題と解説を提供するだけの場ではなく、学習のコンシェルジュであり、モチベーションを支えるパートナーでありたいと考えています。
Q:サービス名である「森」には、どのような思いが込められているのでしょうか?
木本: 森には、様々な種類の木々が、それぞれのペースで成長しながら共存していますよね。そして、それらが集まることで、豊かな生態系が生まれます。このサービスも、ITパスポートのような入り口の資格から、各種スペシャリストといった専門的な資格まで、多様なジャンルの知識が集まる場所にしたい。そして、ここで学んだ人々が、IT業界という大きなフィールドで、それぞれの個性や専門性を活かして活躍する。そんな、多様な人材が育ち、集い、互いに刺激し合えるようなプラットフォームに成長してほしいという願いを込めて「森」と名付けました。
Q:素晴らしいですね。最後に、この「IT資格問題集の森」の今後の展望と、これから資格取得を目指す方々へのメッセージをお願いします。
木本: はい。まずは、対応資格のラインナップを急速に拡充していきます。現在の基本情報などに加え、応用情報技術者試験や高度情報処理技術者試験、Salesforce、AWSやAzureといった主要なクラウド認定資格など、学習者のニーズが高い分野を網羅していく計画です。将来的には、AIを活用して個々の学習者の苦手分野を分析し、最適な問題を出題するようなパーソナライズ機能や、学習者同士が情報交換できるコミュニティ機能なども実装し、この「森」をさらに豊かな場所に育てていきたいと考えています。
そして、これから資格に挑戦しようとしているすべての方へ。ITの世界は日進月歩で、学び続けることは時に大変かもしれません。しかし、新しい知識を得て、できることが増えていく喜びは、何物にも代えがたいものです。資格取得は、その成長を証明し、自信を与えてくれる素晴らしいマイルストーンになります。どうか、失敗を恐れずに挑戦してください。「IT資格問題集の森」は、そんなあなたの挑戦を、いつでも、どこでも、全力で応援する存在でありたいと願っています。ぜひ、気軽にこの森を訪れて、あなたのキャリアの第一歩を踏み出してみてください。
「IT資格問題集の森」サービス概要
・サービス名:IT資格問題集の森
・公式サイトURL: https://shikaku-mori.com/
・サービス内容:おすすめのIT資格の問題集/過去問の提供、および効果的な勉強方法/試験対策情報の紹介
主な特徴:
・質の高い問題集と、理解を深める詳細な解説
・合格に導くための勉強方法や試験対策情報も網羅
・スマートフォン、PC、タブレットなどマルチデバイスに完全対応
会社概要:
会社名:株式会社イールドマーケティング
本社:東京都千代田区
設立:2022年5月
事業内容:Webコンサルティング事業
代表取締役:木本 旭洋
会社HP: https://yield-marketing.co.jp/
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