仮想通貨の追跡・調査サービスをめぐる二次被害に注意 消費者支援協会が契約前の確認事項を公開
消費者支援協会は、SNS型投資詐欺や暗号資産トラブルの被害後に、「送金先を追跡できる」「被害金を回収できる可能性がある」などと説明する調査会社、探偵事務所、SNS上の個人アカウントへ追加の費用を支払う二次被害を防ぐため、追跡と回収の違いや契約前に確認したい事項をまとめた注意喚起記事を公開しました。
消費者支援協会は、仮想通貨詐欺の被害後に利用する追跡・調査サービスをめぐる二次被害の防止を目的として、「仮想通貨調査会社による二次被害と契約前の確認事項」を公開しました。
【公開の背景】
SNS型投資詐欺や暗号資産を悪用した投資トラブルの被害後に、「送金された仮想通貨を追跡できる」「海外取引所を特定できる」「被害金を回収できる可能性がある」などと説明する調査会社、探偵事務所、SNS上の個人アカウントへ依頼し、さらに調査費用を支払うケースがあります。
ブロックチェーン上では、公開されている取引記録から、送金された暗号資産がどのウォレットアドレスへ移動したかを確認できる場合があります。
しかし、送金経路を確認できたことだけで、ウォレットを管理している人物の氏名や所在地が判明するとは限りません。
また、暗号資産が海外取引所などへ移動していることが確認できても、調査会社や探偵事務所が取引所に対して、口座凍結、個人情報の開示、返金などを強制できるものではありません。
「送金経路を追跡できること」「相手を特定できること」「被害金を回収できること」は、それぞれ異なる問題として考える必要があります。
【調査報告書の受領だけで契約が終了する場合があります】
追跡・調査サービスの契約内容が、「送金経路の調査」や「調査報告書の作成」に限られている場合があります。
このような契約では、調査報告書が納品された時点で、相手の特定や被害金の回収に至っていなくても、契約上の業務が完了したと扱われる可能性があります。
調査を依頼する前に、調査によって何が分かるのか、どのような成果物が納品されるのか、被害金の回収まで契約に含まれているのかを確認することが重要です。
【探偵業の届出番号だけで判断しないでください】
探偵業の届出番号が掲載されていても、仮想通貨の解析技術、相手を特定できる可能性、返金実績、被害金の回収可能性などが公的に保証されているわけではありません。
調査会社や探偵事務所による事実関係の調査と、返金交渉や法的手続きは同じものではありません。
届出の有無だけで判断せず、契約の相手方、調査範囲、費用、成果物、契約条件などを確認する必要があります。
【契約前に確認したい5項目】
消費者支援協会では、追跡・調査サービスへ依頼する前に、少なくとも次の5項目を契約書や重要事項説明書などで確認するよう呼びかけています。
1.契約する会社の正式名称、所在地、代表者名
2.具体的に何を調査する契約なのか
3.調査によって何が判明する可能性があり、何が分からない可能性があるのか
4.基本料金、追加料金を含む費用総額
5.個人情報や送金資料の管理方法と、返金交渉や法的手続きを誰が行うのか
「必ず回収できる」「海外取引所から取り戻せる」「今日契約しなければ間に合わない」などと契約や支払いを急かされた場合は、その場で判断せず、複数の公的機関や専門窓口へ確認することが大切です。
【X・Threadsなどの個人アカウントにも注意】
X、Threads、Instagramなどでは、仮想通貨の送金先を特定できる、被害金を取り戻す方法を知っている、海外取引所へ返還請求できる、専門家や調査会社を紹介できるなどと説明する個人アカウントも見られます。
別のLINE、Telegram、DMなどへ誘導された場合は、相手の氏名、会社名、所在地、契約主体、料金、業務内容を確認してください。
秘密鍵、シードフレーズ、パスワード、二段階認証コードなどは、第三者へ絶対に伝えないことも重要です。
【すでに調査費用を支払っている場合】
すでに調査費用を支払っている場合は、契約書、申込画面、広告、LINEやDMのやり取り、請求書、振込記録、暗号資産のトランザクションID、受け取った調査報告書などを保存してください。
追加費用を求められている場合は、すぐに支払わず、当初の契約内容と追加費用の根拠を確認してください。
本記事は、すべての調査会社、探偵事務所、弁護士事務所または個人による調査サービスに問題があるとするものではありません。また、暗号資産の追跡技術そのものを否定するものでもありません。
調査によって確認できる範囲と、相手の特定、法的手続き、被害金の回収を区別し、費用を支払う前に契約内容を慎重に確認するための注意喚起です。
【公開記事】
仮想通貨調査会社による二次被害と契約前の確認事項
https://www.shoshishakyokai.org/cryptocurrency-investigation-secondary-damage/
【関連note】
https://note.com/rupo_sagi/n/ndebc1d1ab6bf
https://note.com/kasotsuka_sagi/n/nabfb787a0732
【今後の取り組み】
消費者支援協会では今後も、SNS型投資詐欺、仮想通貨投資トラブル、被害回復をうたう調査サービスをめぐる二次被害について、相談事例や公開情報をもとに注意喚起を行ってまいります。
https://www.shoshishakyokai.org/
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